人と人は、本当に“分かりあえる”のか?

上司と部下のすれ違いから考えた「伝える努力」の意味


【導入】

「え、そういうつもりじゃなかったのに…」
そう思った経験、ありませんか?

最近、部下とのやり取りで心に引っかかることがありました。
「なんで伝わらないんだろう?」って。

でも、ふと気づいたんです。
“伝えている”つもりでも、“伝わっていない”ことのほとんどは、
こっちが「自分の前提」を押しつけてるだけかもしれないって。


【1. 価値観のズレは、当たり前】

上司と部下。
立場も経験も、育ってきた環境も、まったく違う。
「なんでそんなこともわからないんだ」って思う前に、
その“当然”を疑ってみる必要があるのかもしれない。

たとえば――
僕らの時代は、「見て覚えろ」が当たり前だった。
でも、今は「説明がない=不親切」と受け取られることもある。
どっちが正解というより、「ズレてる」という事実を認識することから始まる。


【2. すれ違いが起きた日の話】

ある日、若手の部下に「この業務、もう少し自分で考えて進めてみて」と言った。
すると翌日、手が止まっていた。理由を聞くと、
「失敗したくないので、全部確認してから動こうと思っていました」と。

――俺の「考えて動いてみて」と、
彼の「確認しないと動けない」が、完璧にすれ違っていた。

お互い悪気はない。でも、わかりあっていなかった。


【3. 分かりあおうとする努力は、相手のためじゃなく自分のため】

部下の理解力の問題じゃない。
伝え方を工夫できなかった自分の課題でもある。

“こう言えば伝わる”なんて魔法はないけど、
少なくとも「どう伝えたら伝わるかな?」と考える癖がついたら、
仕事のストレスは確実に減る。

伝え方を工夫することは、
「相手のため」じゃなくて「自分の未来のため」なんだと思う。


【4. 分かりあえない、でも分かろうとする】

人間は、100%分かりあうことなんてできない。
それでも、言葉を尽くし、態度を見せ、気持ちを伝える。
それを「対話」と呼ぶんだと思う。

上司と部下、親と子、パートナー、友人――
立場が違っても、目的は一緒だったりする。

「うまくいかない日もあるけど、伝えようとしたい」
そう思える相手がいることこそ、幸せなんじゃないだろうか。


【まとめ】

  • 伝えるって、簡単じゃない。
  • でも「伝わらなかった」で終わらせない努力がある。
  • 分かりあえないから、面白い。分かりたいから、成長できる。

分かりあえるかどうかは、「才能」じゃなくて「姿勢」なんだと思う。
だから今日も、伝えようとする。言葉を選ぶ。相手に向き合う。

それが、きっと“人と働く”ということなんだ。


▶︎次回予告

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