■ 「言ったつもり」が一番こじれる
「言ったじゃん」「いや、聞いてない」
家でも職場でも、こういうすれ違い、ありませんか?
自分ではちゃんと伝えたつもり。
でも相手にとっては「情報が足りない」「タイミングが悪い」「意味が分からない」。
そんなことが積み重なると、信頼関係すら危うくなる。
僕自身も、家族・部下・職人さんとの間で「伝わらなかった失敗」をたくさん経験してきました。
その中で見つけた、“ちゃんと伝える”ための実用的な工夫を5つ紹介します。
■ 工夫①:「一文一目的」で要件を分ける
伝える内容は、一つずつ区切るのが基本。
複数の要件をまとめると、相手はどれが重要なのか分かりにくくなる。
✅ 例:
❌「明日の会議準備と書類の整理、あと現場確認よろしく」
⭕「まず明日の会議準備、よろしく」+「終わったら書類整理を」+「そのあと現場の確認も頼むね」
→ LINEでも、話し言葉でも“話題を分ける”のがポイント。
■ 工夫②:「なぜ必要か」を先に伝える
人は「命令」より「納得」に動く。
だから要件の前に、背景や目的を先に伝える。
✅ 例:
❌「今すぐ報告書出して」
⭕「社長から確認が入ったから、報告書を今出してもらえると助かる」
→ 家でも「なぜお願いするのか」を伝えると、相手の反応はガラッと変わる。
■ 工夫③:「感情のON/OFF」を切り替える
伝える内容によって、“感情をのせる/のせない”を意識的に使い分ける。
- 仕事では→できるだけ論理的に、冷静に
- 家庭では→共感・やさしさをのせる
✅ 例(家庭):
❌「全然片付いてないじゃん」
⭕「忙しいのに片づけてくれてありがとう。ちょっとだけ手伝ってもらえる?」
■ 工夫④:「選ばせる伝え方」で自主性を引き出す
強制よりも、選択肢を与える方が相手は受け入れやすい。
✅ 例:
❌「これ今日中にやって」
⭕「今日中と明日午前、どっちのほうがやりやすい?」
→ 子どもにも部下にも使える、心理的ハードルを下げる方法。
■ 工夫⑤:「理解チェック」で締める
伝えること=相手が理解すること。
「伝えたか」じゃなく「伝わったか」で確認を終えるのが大事。
✅ 例:
「さっきの件、要点だけもう一回教えてもらえる?」
→ 聞き返しではなく、“確認し合う”空気をつくるとミスも減る。
■ おわりに
コミュニケーションは“努力と工夫”で確実に変えられる。
怒られなくても、褒められなくても、「伝わる」だけで関係はラクになる。
伝わる話し方は、家族を守り、職場を整え、信頼をつくる技術だと思っています。
「伝える」は、“生きる力”だと、最近しみじみ感じます。
▶︎次回予告
次回は、「トランプ氏が打ち出した関税強化策、私たちの暮らしにどう影響する?」をお届けします。
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