「株主が登場する時代になったらしい」
そんな見出しに目を奪われた。
カブアンドが69万人の個人株主を“登場させた”という話題。
株を持つ。それは投資であり、意思表示であり、自己表現になっている。
この現象の背景には、資本主義の大きな変化があると感じた。
【1. 株主が“見える存在”に変わった】
かつて株主は「誰か分からない」匿名の存在だった。
だが今は、SNSでも、IRイベントでも、株主の声が“可視化”される時代になった。
企業は今、「金だけ出して黙ってろ」という姿勢では通用しない。
株主も“社会的存在”として登場し、意見し、影響を与える。
【2. 投資は“共感”と“自己表現”の場になった】
かつては「いくら儲かるか」で選ばれていた銘柄が、今は違う。
– 理念に共感できる
– 社会にいいことをしている
– 社員が幸せそうに働いている
そんな理由で投資する人が確実に増えている。
投資=自分の価値観を表現する手段に変わってきている。
【3. お金の流れに、“思想”が乗る時代へ】
クラファンも、DAOも、優待イベントも、
「出資」という行為の中に、思想やスタンスが乗る時代が来ている。
企業にとっては「資本提供者=パートナー」になり、
投資家にとっては「企業=自分の延長線上」になりつつある。
【4. 投資家自身も、見られている】
今回のカブアンドがユニークなのは、
株主が“登場”することで、「誰がどんな会社を応援しているか」が見えるようになったこと。
– 投資先が自分のブランドになる
– 応援したい企業が「推し」になる
– 資産運用が「スタンス」になる
投資はもう「お金を増やすゲーム」だけじゃない。
価値観が可視化される社会的アクションになっている。
【まとめ】
資本主義が“顔の見える時代”に入った。
「株主であること」が、社会への参加でもあり、個人の立場表明でもある。
そして企業は、そこに耳を傾けざるを得ないフェーズに入った。
お金に思想が乗り、投資に人格がにじむ。
それがこれからの「株主ストーリー」だと思う。
▶︎次回予告(更新版)
「まじめに働く日本人より、テキトーに休む欧州人の方が“生産性が高い”って本当なの?」
働きすぎることが“正義”だと思っていた僕らに突きつけられる、ショッキングなデータ。
次回は「休む力」と「成果」の関係を深掘ります。
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